教育活動

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文化政策コース

 

コースの目的

文化的資源を対象とする政策の分析、評価、立案及び実施能力を有する人材を養成する。

 

概要

21世紀における日本の文化政策は、全体としての日本文化の創造と発展、より豊かで魅力のある社会の創造、また文化や伝統の新たな発展を期して、後世につなぐことを政策課題として追究する必要があります。さらに、文化政策の企画立案、実施に当たっても、より広く地域のニーズ、民意を反映し、効率的かつ効果的な運営が求められています。文化や芸術も社会の特殊な一部分としてではなく、地域コミュニティとそこに住む人々の日常生活に密着し、新たな価値を生み出す経済社会の重要な資源の一つとしてとらえられる必要があるでしょう。その意味で、文化政策研究は、芸術文化の振興や文化遺産の保存・継承・発展などに加えて、地域の持続可能な発展との関わり、多様な価値観に基づく文化の多様性の擁護、ソフトパワーとしての可能性など、より広い課題を対象として
行われる必要があります。
 

このような考え方に基づいて、本コースでは、公共政策学、公共経済学に理論的基礎を置きつつ、マネジメント論、マーケティング、オペレーションズ・サーチなど他分野での研究成果なども取り入れ、また、仮想市場評価法(CVM)、コンジョイント分析、あるいは経済波及効果分析などの定量的評価法も応用しながら、実務関係者・団体との密接な連携の下、具体的かつ実証的に文化政策の課題を検討します。

 

  • 対象:文化政策や文化関連活動(アートマネジメント・ミュージアムマネジメント等も含む)に携わる行政官や民間の関係者、文化芸術団体や文化施設の職員、専門研究者を目指す学生等

  • ディレクター:垣内 恵美子 教授

  • 学位:修士(文化政策) / Master of Cultural Policy

  • 授業で使う言語:日本語

  • 募集要項はこちらをご覧ください

 

インターンシップ

本コースの学生は、インターンシップに参加することが可能です。インターンシップは、授業等で学習した理論を、国、地方公共団体の機関や、公益法人、企業等の法人における就業体験の中で応用、発展させることにより、実践的な知識として習得させることを目的とします。 想定されるインターンシップ先及び研修内容は、以下のとおりです。

国や地方自治体の文化政策関連担当部局等:国や地方自治体の文化政策関連施策に係る企画・立案過程
文化施設(劇場・ホール・美術館・博物館等):文化施設の運営・管理
文化芸術団体(オペラ、バレエ、交響楽団等):文化芸術団体の運営・管理
文化関連助成・支援団体・組織(文芸術NPO・助成財団等):文化関連事業への助成・支援に係る企画・運営・管理

 

文化政策コース ホームページ

 

在学生・修了生派遣元等(2021年4月1日現在)

文部科学省、文化庁、静岡県、茨城県、宝塚市、川崎市、武蔵野音楽大学、米国大使館、新国立劇場運営財団、マザーアース株式会社、鳥取県、飯田市、徳島県、松江市、富山県、 独立行政法人国際交流基金等

論文タイトル例    

 ※文化政策プログラムのものを含む

  • 重伝建地区における空き家対策の在り方-高岡市の今後の方向性-
  • 阿波踊り運営改革の成果と課題に関する考察-文化資源を活用した観光振興に求められる視点-
  • ガバメントクラウドファンディングの活用方策の検討-「共感」に基づく文化財源の調達手段として-
  • 公立博物館における収蔵品維持に関する方策の検討-公共性のある除籍について-  (以上、2020年度)
  • 「四国八十八箇所霊場と遍路道」を事例とした持続可能 な文化財の保護に関する考察-文化と観光の好循環を実 現する整備の方向性- (以上、2019年度)
  •  ISO10957:2009(ISMNコード)の日本への導入の意義 とそれに必要な条件設備に関する考察~著作権インフラ の整備に向けて
  •  日本におけるアーティスト・イン・レジデンスが来訪者に 与える効果に関する検討-PARADISE AIRでの事例研究 をもとに-(以上、2018年度)
  • リトアニアにおける博物館資料デジタル化の戦略と4館の国立総合博物館におけるその実施について
  • 韓国のウェブ漫画産業振興政策とクリエイターの持続的な創造活動の実現に与える影響
  • むらづくりする人間国宝 重要無形文化財保持者の工芸村構想を活用した地域づくり活動の成立条件
  • 史跡活用における住民協働実現に向けた施策の検討-群馬県保渡田古墳群・長野県森将軍塚古墳の活動団体を例に-  (以上、2017年度)
  • 日本の劇場・音楽堂等におけるソーシャルメディア活用促進のための研究-「人々の共感と参加」を促す活用例から運用体制の整備まで -
  • 米国における公的文化芸術支援の変化とその影響についての調査研究1995-2014 -全米芸術基金による直接芸術助成プログラムの調査を軸に-(以上、2016年度)
  • 日本舞踊における持続可能な基盤づくりについての研究-舞台活動の活性化のために-(以上、2015年度)
  •  今後の地方オーケストラ運営の方向性の検討~群馬交響楽団を事例として
  • 北東インドの言語政策-マニプール州を中心に-(以上、2014年度)
  • 財政支出に着目した自治体文化芸術政策の実証研究-文化庁資料の分析と茨城県の事例調査を通じて-
  • アート創造拠点としての廃校コンバージョンに関する考察-東京都区部における事例をもとに-
  • 学校教育における自治体と芸術団体との協働 そのメリットと課題-東京都墨田区と新日本フィルハーモニー交響楽団の音楽指導事業を例として-(以上、2013年度)
  • 日本における国家の魅力に関わる政策はどうあるべきか-エリート留学生の調査を通して-
  • 因子分析・DEA分析によるオーケストラマネジメント分析とその政策的インプリケーション-効果的な芸術支援のために-(以上、2012年度)
  • 日本における国家の魅力に関わる政策はどうあるべきか-エリート留学生の調査を通して-
  • 公立図書館の指定管理者制度導入における考察 -千代田区図書館を事例に-
  • 地域における文化財保護はどうあるべきか -「歴史文化基本構想」の取組みを中心として-(以上、2011年度)
  • 我が国におけるメディアアート振興政策の可能性
  • 地域の公立文化施設に求められる機能および事業の企画・運営方法に関する研究
  • 日本のフィルム・アーカイブ政策に関する考察-映画フィルムの法定納入制度を中心に-(以上、2010年度)
  • 宝塚市における文化観光推進方策の検討~宝塚市立手塚記念館を事例として~
  • 文化芸術復興費補助金(映画製作への支援)検証-補助事業者の調査を通じて-(以上、2009年度)
  • 民俗芸能の観光への活用に関する観客の視点からの考察-阿波人形浄瑠璃を事例として-
  • 景観法制を用いた文化財建造物の周辺環境の保全及び歴史的建造物の保存について―文化財保護施策の補完として-(以上、2008年度)
  • 文化施設の便益計測と来館者の価値意識に関する実証分析-大原美術館を事例に-(以上、2007年度)
  • 文化財の持続可能性に寄与する保存と観光の関係について-重要伝統的建造物群保存地区美山町北地区を事例として-
  • 歴史的建造物を核とした環境保全のための小規模市町村間ネットワークに関する研究-フランスの最も美しい村協会を事例として-
  • SWOT分析を用いた国際交流活動の活性化:金沢市における国際交流団体を事例として
  • DEAによる公共ホールの効率的運営に関する研究(以上、2006年度)

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