研修事業
2025.12.18
ベトナム国戦略的幹部研修(中期研修)を実施しました
政策研究大学院大学(GRIPS)は、2025年9月から12月までの3ヶ月間、ベトナム共産党の若手幹部候補職員3名を対象に、中期研修を実施しました。ベトナム共産党中央組織人事委員会(CCOP)の推薦により、国立総合大学カントー大学(教育訓練省傘下)、国営ベトナムの声放送局(政府直轄)、農業農村開発管理研究所(農業環境省傘下)から、3名が参加しました。
本研修は、各研修生が行政管理および経済改革に関連した具体的なテーマを決めて研究活動を行い、ベトナムでの政策提言に役立てることを目的としています。研修生は、GRIPSの正規課程の講義に聴講生として参加したほか、テーマに関連した特別講義の受講や関係機関への訪問を行い、日本とベトナムの制度・政策を比較研究し、ポリシーペーパーを作成しました。
それぞれの研究テーマは、「STIパートナーシップと地域イノベーションのための組織戦略の策定:日本の大学からカントー大学への教訓」、「公的機関での人事管理スキルと政策の改善:『ベトナムの声放送局』における意欲的でパフォーマンスに優れた労働力の育成」、「農業環境省における公的機関の職員業績管理システムの革新:日本からの洞察と教訓」。各研修生は、ベトナムにおける自身の業務に関連したテーマを選びました。
<研修初日 計画発表会>
各研修生にはGRIPSの教授がアドバイザーとして選任され、随時ポリシーペーパー作成の指導を行い、また必要に応じて関係機関への訪問に同行し、研修をサポートしました。研修責任者である高田寛文副学長・教授をはじめ、吉牟田剛教授、パタラポン・インタラカムナード教授の3名が、アドバイザーとして3か月間指導に当たりました。
また、GRIPS教授による特別講義として、10月にCenter for Professional Communication (CPC) のカテリナ・ペチコ教授が「Guidance on Academic Writing」を実施し、ポリシーペーパーの作成に重要なポイントを指導しました。11月には、横山直教授が「Evidence Based Policy Making (EBPM)」についての講義を行い、研修生全員の共通テーマである政策立案に関して、日本の事例を挙げ詳しく説明しました。
視察・訪問については、日本放送協会(NHK)、人事院、東京農工大学などを訪問したほか、10月にはベトナムからの短期研修参加者と合同で、群馬県へのフィールドトリップに参加しました。群馬県では、自治体や企業、歴史的な施設等を視察し、現場担当者と活発な意見交換を行い、日本の地方行政および地場産業についての知識を得る良い機会となりました。
<群馬県・富岡製糸場を訪問(短期研修参加者と)>
そして研修最終日の12月18日には、研修生全員がそれぞれの研究結果を発表し、修了証書の授与をもって中期研修は無事終了しました。研修生からは、専門分野の研究活動のみならず、様々な講義・イベントへの参加や現地視察が有益な経験になった、との評価を頂きました。
<最終日 最終報告会>
3ヶ月間の日本滞在は、研修プログラムのほか文化的な体験もあり、実りある機会になったようです。ベトナムへの帰国後、研修生が研究成果や滞在中の経験を政策提言に活かし、それぞれの業務で活躍されることが期待されます。
<最終日 本学正面玄関前にて>
※この研修は、ベトナム共産党中央組織委員会(CCOP)と独立行政法人国際協力機構(JICA)の合意による技術協力プロジェクトの一環として、GRIPSで実施したものです。

