政策研究大学院大学はオーストラリア国立大学National Security College(NSC）の要請を受け、2017年11月15日から17日までの3日間、「インド大洋州における安全保障」をテーマに短期研修を実施しました。オーストラリアからの受託研修は始めての試みです。研修には、オーストラリア政府の中央省庁幹部公務員21人とNSC職員が参加しました。

初日に本学副学長・理事の横道清孝教授がオリエンテーションを行い、その後の3日間、産官学の様々な有識者からブリーフィングを受けて活発なディスカッションを行いました。

本学では、田中明彦学長、道下徳成教授、渡辺秀明客員研究員、德地秀士政策研究院シニアフェロー、法政大学梅渓健児教授から、インド大洋州における戦略、朝鮮半島の歴史と展望、防衛関連の研究開発、インド大洋州における日本の防衛政策の役割、日本の経済政策、について、講義と意見交換を行いました。また、外務省アジア大洋州課及び在日オーストラリア大使館との連携により、内閣官房副長官補・国家安全保障局次長の兼原信克氏からインド大洋州の情勢と日豪関係について、外務省国際協力局審議官の牛尾滋氏から日本のODA政策についてブリーフィングを受けたほか、オーストラリアとの関係が深い大手電機メー カーと大手商社の役員の方々から日豪の経済関係について現状と可能性についてブリーフィングを受けるなど、様々な交流の機会を提供しました。

最終日のラップアップでは、道下教授と共に研修中に学んだことを振り返り、日豪で議論・協力できる分野、さらに学びたいテーマ、研修の感想について意見交換を行い、非常に充実した有意義な研修となったようです。今回はGRIPS修了生（Public Policy Program：2003年修了）のリンダ・ワードさんも研修生として参加し、教職員との懐かしい再会となりました。本学はオーストラリア国立大学と連携協定を締結しており、今回はその協力関係を有効活用した機会となりました。