政策研究大学院大学では、タイ王国政府人事委員会（OCSC）の要請を受けて、平成29年5月15日から26日までの12日間、PMLTP（Public Management and Leadership Training Program）研修プログラムを実施しました。本研修は2007年に始まって以来毎年実施しており、通算11回目の実施となる今年は、タイ政府から選抜された若手幹部候補公務員10名が来日しました。

研修プログラムでは、研修責任者の堀江正弘教授（本学特別教授、グローバルリーダー育成センター所長）をはじめ、本学の増山幹高副学長、原洋之介客員教授、森地茂アカデミックフェロー(名誉教授)、大田弘子教授、井川博客員教授、株田文博教授、小野太一教授、有本建男教授のほか、セコム株式会社 執行役員の杉本陽一氏、文部科学省・生涯学習政策局 渉外学習推進課 専修学校教育振興室長の白鳥綱重氏による講義を通じて、日本の政治と課題、行政制度・運営、政策の立案・実施・評価、東アジアの現状と日タイ関係、都市・交通政策、日本の経済財政政策、地方行財政及び地方分権と改革、21世紀のリーダーシップのあり方、農業政策、少子高齢化と社会保障、グッドガバナンスと行政改革、産業政策、科学技術政策、学校教育制度など広範囲な分野・事項について学びました。

中央省庁若手職員や民間企業の管理職者、本学の学生(留学生、日本人学生)を交えた、リーダーシップに関するワークショップも実施しました。堀江正弘特別教授、高田寛文教授、渡邉泰之准教授がモデレーターとなって、討論・交流会を行いました。

また、経済産業省、環境省、国会（衆議院）を訪問しました。経済産業省では、日本のエネルギー政策や、産業分野における日タイ関係について、環境省では、日本の大気環境政策、廃棄物行政、気候変動対策について学びました。 国会（衆議院）訪問では、衆議院の歴史や国会の仕組みについて学びました。

さらに、2泊3日の京都・奈良地方研修旅行では、渡邉泰之准教授随行で奈良県庁・京都府庁・京都市役所を訪問し、奈良県村井浩副知事、京都府山下晃正副知事、京都市植村哲副市長を表敬するとともに、奈良・京都の観光政策や環境政策についてブリーフィングしていただきました。現地の企業視察では、オムロン株式会社も訪問しました。

最終日には、各研修生がリーダーシップに関するショート・ペーパーを作成、発表し、堀江特別教授が2週間の研修の総括をしました。そして、研修生全員に修了書を授与し、研修を終了しました。