政策研究大学院大学では、タイ王国政府人事委員会（OCSC）の要請により、平成27年5月18日から5月29日までの12日間、PMLTP（Public Management and Leadership Training Program）研修プログラムを実施しました。本研修は、2007年に始まって以来毎年実施しており、9回目の実施となる今年は、タイ政府から選抜された若手幹部候補公務員14名及びOCSCから1名が来日しました。

研修プログラムでは、研修責任者の堀江正弘教授（本学特別教授、グローバルリーダー育成センター所長）をはじめ、原洋之介アカデミックフェロー、増山幹高副学長、井川博教授、大田弘子教授、森地茂アカデミックフェロー、永野博氏（元本学教授）、星田淳也GRIPS特任准教授のほか、田中秀明氏（明治大学公共政策大学院教授）、辻恭介氏（内閣人事局参事官補佐）、杉本陽一氏（セコム株式会社執行役員）、西村正紀氏（元総務次官、元会計検査院院長）による講義等を通じて、日本の行政制度・運営と行政改革、東アジアの将来と政府の役割、日本の選挙制度と党派政治、地方行財政と行政制度、地方分権と改革、日本の経済と経済財政政策、都市交通政策、科学技術政策
少子高齢化と社会保障、財政制度と予算、公務員制度と人事管理、官民リーダーのあり方について、政府機関におけるリーダーと幹部のあり方等、幅広く学びました。

中央省庁幹部職員や民間企業の幹部、本学の学生（外国人及び日本人の公務員）を交えたリーダーシップに関するワークショップも3日間にわたり実施しました。堀江特別教授、横道副学長、高田寛文教授がモデレーターとなって、討論・交流会を行うとともに、今後に向けたネットワークを築きました。

東京では、経済産業省、国会（衆議院）、環境省を訪問しました。経産省では、日本の産業政策や日本の中小企業政策について、環境省では、日本の水質汚染防止、大気汚染防止や地球温暖化対策について学びました。

地方研修旅行では、奈良県・京都府・京都市を訪問し、奈良県前田副知事、京都府山内副知事、京都市藤田副市長を表敬するとともに、奈良・京都の観光政策について学びました。現地の企業視察では、先端的企業である島津製作所も訪問しました。

最後に、研修生は3つのグループに分かれ、地方分権におけるリーダーシップ像、タイ地方自治体の固形廃棄物処理管理におけるリーダーシップ像、エネルギー危機：エネルギー消費節減についてコンセプト・ペーパーやPPT資料の作成、発表をしてこの研修を修了しました。