政策研究大学院大学では、タイ王国政府人事委員会（OCSC）の要請により、平成25年6月10日から6月21日までの12日間、 PMLTP（Public Management and Leadership Training Program）研修プログラムを実施しました。本研修は、2007年に始まって以来毎年実施しており、7回目の実施となる今年は、タイ政府から選抜され た若手幹部候補公務員13名が研修生として来日しました。

研修プログラムでは、研修責任者の堀江正弘教授（本学特別教授、グローバルリー ダー育成センター所長）をはじめ、原洋之介特別教授、増山幹高学長特別補佐、井川博教授、大田弘子教授、増井英紀特任准教授、森地茂特別教授、田中秀明氏 （明治大学公共政策大学院教授）、吉牟田剛氏（総務省人事政策課長）、江利川毅氏（前人事院総裁）、杉本陽一氏（セコム株式会社執行役員）、永野博氏（元 GRIPS教授、現客員教授）による講義等を通じて、東アジアの将来と政府の役割、日本の政治における現状と課題、行政制度、行政改革、地方分権、日本経 済、少子高齢化、都市交通政策、リーダーシップ、財政制度、公務員制度と心得、官民リーダーの在り方、科学技術政策等、幅広く学びました。

霞ヶ 関の若手職員や民間企業の若手幹部、本学の学生（外国人及び日本人）を交えたリーダーシップに関するワークショップも3日間にわたり実施しました。モデ レーターとして堀江特別教授、横道副学長、畑山准教授を中心に、討論・交流会を行うとともに、今後に向けたネットワークを築きました。

東京 では、経済産業省、環境省、国会（衆議院）を訪問し、ASEANにおける日本・タイの通商産業政策、日本のエネルギー政策、公害対策、水質・大気汚染防止 法や地球温暖化対策などについて学びました。経済産業省では、本研修初の試みとして、訪問先での日本側・タイ側双方によるプレゼンテーションを実施し、 ワークショップを行いました。

地方研修旅行では、奈良県・京都府・京都市を訪問し、荒井知事（奈良県）、山内副知事（京都府）、藤田副市長 （京都市）を表敬するとともに、平城遷都1300年祭、観光政策、環境問題への取り組み等について学びました。現地の企業視察では、先端的企業である京都 市の島津製作所株式会社を訪問し、企業概要の説明の後、実際に施設を見学しました。

最後に、研修生は3つのグループに分かれ、タイの洪水発生時におけるリーダーシップや現タイ首相に学ぶリーダーシップの在り方、ASEAN 経済共同体の役割などについてコンセプト・ペーパーやPPT資料の作成、発表をしてこの研修を修了しました。