2008年夏の、東アジアの開発経験に強い関心をもつメレス首相の要請を受けて、GRIPSとJICAはこの14年半、エチオピア政府と定期的で率直な産業政策対話を続けてきました（正式開始は2009年5月、並行してカイゼン支援も導入）。 その内容は、アジア経験の紹介や5ヵ年計画へのアドバイスから始まり、輸出振興、中小企業振興、工業団地、日系企業誘致、アパレル・自動車組立、生産性研究、FDI政策などへと展開し、テーマ的には東南アジア諸国での議論とさほどかわらないものとなりました。 対話と並行して、関連するJICA産業協力案件も提供されました。また、エチオピアの指導者・閣僚たちの工業化にかける熱意には並々ならぬものがありました。 他方で、東アジアのような地域生産ネットワークの不在、現場レベルの政策知識の欠如、頻繁な政府再編と制度記憶の消失、日系企業の少なさ、マクロ経済や政治の不安定は、エチオピアが東アジア型キャッチアップをめざすことを困難にしています。
今回、第3フェーズ終了にともない、日本が実施した他国との政策対話も踏まえながら、アフリカにおける産業政策対話の成果とむずかしさについて、GRIPSおよびJICAの経験を皆様とシェアしたいと思います。
ご関心のある方はぜひご参加ください。

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