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リサーチ・プロジェクト

2019/6/1 ~ 2021/3/31

持続ある港湾の開発に向けたGHG排出削減方策の持続性を高める戦略的枠組の解明

研究代表者

港湾は国際的なゲートウェイとして,また幅広い産業の集積地として,国や地域の経済を支え,大きな雇用を生み出している.一方で,港湾は地域の空間や環境,資源に与える影響も大きく,関連する国際条約や国内法,規制の遵守が求められている.また地元社会の理解と協力なし港湾の発展を図ることは出来ない.このように港湾が環境に配慮し,社会と共生し,持続的な発展を遂げることの重要性は広く認識されつつあるが,その総合的な取組は緒に就いたばかりであり,ともすれば,港湾に課された社会的な義務や負担として受動的に取り組まれることが少なくない.しかし港湾の持続的発展を真に実現し,SDGsの実現に寄与するためには,港湾の環境への取組が関係者に新たな利益をもたらし,参加者が自発的により効果的な取組へと発展させ得る接近が極めて重要である.すなわち,SDGsのためにはアプローチそのものの持続性が求められている.とくに制約の多い途上国の港湾においては,その必要性が高いと言える.

 

 本研究は,港湾における環境への影響とくに温室効果ガス(GHG)の排出削減への取組に焦点をあて,複数の削減方策を連動させパッケージ化することにより,港湾関係者が事業を拡大しつつ積極的,主体的にその継続的な取組の実を上げることができる枠組を実証的に解明しようとするものである.