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2025.10.24 お知らせ 教育

DBJ寄附講座「地域創造・金融コース」開設記念シンポジウム 「金融が支える地域の未来」を開催しました

株式会社日本政策投資銀行(DBJ)と政策研究大学院大学(GRIPS)は、2025年9月18日、DBJ寄附講座「地域創造・金融コース」開設を記念し、公開シンポジウム「金融が支える地域の未来」を政策研究大学院大学にて開催しました。

当日は国内金融機関や行政機関を中心に127名の方々にご来場いただき、地域の発展に向けて、金融の果たす役割がますます注目されるなか、当該分野の第一線で活躍する講演者・パネリストにより、地域金融の課題や可能性について多角的に議論が行われました。

基調講演では前金融庁長官の井藤英樹氏と日本政策投資銀行 代表取締役会長の太田充氏の2名が登壇しました。井藤氏は「地域金融の新たな課題」と題して、金融機関をとりまく環境変化とリスク、事業者の課題に応じた支援などについて、太田氏は「金融の新たな潮流」と題して、金融機関として事業者の課題解決に必要なことなどについて、それぞれ講演を行いました。 

パネルディスカッションでは「金融の力で地域の魅力を創ろう」と題して、BNPパリバ証券グローバルマーケット統括本部副会長 中空麻奈氏、肥後銀行代表取締役頭取 笠原慶久氏、株式会社ジェイ・ウィル・コーポレーション代表取締役社長 佐藤雅典氏、日本政策投資銀行代表取締役副社長 杉元宣文氏、本学教授竹ケ原啓介をパネリストとし、本学学長大田弘子のコーディネートにより、下記のような活発な議論が交わされました。

金融の力で解決したい地域の課題として、「経済力を創る」「新たな価値を創る」の2つをとりあげて議論が行われました。
笠原氏からは、熊本県におけるTSMC進出による経済波及効果を余すことなく地域に取り込むために、肥後銀行もまた新事業への挑戦や事業領域の拡大を果敢に行ってきたことが紹介され、杉元氏からは、あらゆる面で日本を支えてきたのは地方であり、今後これをさらに強化するにはリスクマネーの供給や海外との連携が重要であることが示されました。
また、佐藤氏からは、日本の誇る中堅・中小企業群を生かし地域を活性化するには、地域金融機関とファンドとの連携・協業を通じて、社会的価値と経済的価値を同時に追求することの意義がジェイ・ウィル・パートナーズのこれまでの取り組みとともに問題提起され、ESG金融の専門家である竹ケ原教授からは、地域経済循環構造とは、地域の稼ぐ力と所得の循環を相乗的に高めることであり、そのためには「地域資源」の特定化とそれを活用してマネタイズすることが必要であると示されました。さらに、経済財政諮問会議の民間議員であり、金融の専門家である中空氏は、地方創生の現状を踏まえ、人口流出の歯止めや地方での雇用創出、GX投資の促進等に向けた新たな仕組みづくりの重要性を指摘しました。全体を通じて、「成り行きの未来」ではなく「意思のある未来」(笠原氏)として、地域をデザインしていく力が求められていることが浮かび上がりました。

なお、シンポジウムに先立ち午前中にはシンポジウムのご登録者を対象として「地域創造・金融コース」の説明会が行われ、本学副学長・教授、地域創造・金融コースディレクターの細江宣裕による説明、授業参観(計量経済学、後藤准教授)、キャンパスツアーが行われました。

本寄附講座では引き続き、関係者の皆様のご助言・ご協力をいただきながら、新たな事業を創造し、地域を成長させることのできる人材を養成してまいります。

以上



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井藤氏

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太田氏

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パネルディスカッション

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中空氏

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笠原氏

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佐藤氏

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杉元氏

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竹ケ原教授

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大田学長

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