政策研究大学院大学では、タイ王国政府人事委員会（OCSC）の要請により、平成26年5月26日から6月6日までの12日間、PMLTP（Public Management and Leadership Training Program）研修プログラムを実施しました。本研修は、2007年に始まって以来毎年実施しており、8回目の実施となる今年は、タイ政府から選抜された若手幹部候補公務員15名及びOCSCから1名が来日しました。

研修プログラムでは、研修責任者の堀江正弘教授（本学特別教授、グローバルリーダー育成センター所長）をはじめ、原洋之介アカデミックフェロー、増山幹高副学長、井川博教授、大田弘子教授、森地茂アカデミックフェロー、増井英紀特任准教授、永野博氏（元本学教授）、吉牟田剛氏（前総務省人事恩給局・人事政策課長）田中秀明氏（明治大学公共政策大学院教授）、杉本陽一氏（セコム株式会社執行役員）、西村正紀氏（元総務次官、元会計検査院院長）による講義等を通じて、東アジアの将来と政府の役割、日本の政治、行政の制度・運営、行政改革、地方行財政と地方分権、地方行財政改革、経済と財政政策、都市交通政策、少子高齢化、社会保障、科学技術政策、公務員制度と人事管理、財政制度と予算、公務員の心得とリーダーシップ等、幅広く学びました。

霞ヶ関の若手職員や民間企業の幹部、本学の学生（外国人及び日本人の公務員）を交えたリーダーシップに関するワークショップも3日間にわたり実施しました。堀江特別教授、下村郁夫教授、高田寛文教授がモデレーターとなって、討論・交流会を行うとともに、今後に向けたネットワークを築きました。

東京では、大田区産業振興協会、㈱北嶋絞製作所、国会（衆議院）、環境省を訪問しました。環境省では、日本の公害対策・水質汚染防止法関連、日本の公害対策 ・大気汚染防止関連、地球温暖化対策について学びました。

地方研修旅行では、奈良県・京都府・京都市を訪問し、前田副知事（奈良県）、山下副知事（京都府）、藤田副市長（京都市）を表敬するとともに、奈良県の国際交流施策、外国人観光客誘致施策、京都府の環境政策、関西イノベーション国際戦略、京都市の観光政策について学びました。現地の企業視察では、先端的企業である京都市のローム株式会社も訪問しました。

最後に、研修生は3つのグループに分かれ、ASEAN 経済共同体：求められるリーダー像と課題、タイの公的部門における中間管理職に求められるリーダー像、リーダーシップ条件適応理論-石油プラットフォームからみるリーダーシップのケーススタディーなどについてコンセプト・ペーパーやPPT資料の作成、発表をしてこの研修を修了しました。