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リサーチ・プロジェクト

2019/4/1 ~ 2020/3/31

SDGs達成のための数理モデリング手法構築と展開に向けた萌芽的研究

研究代表者

SDGsの諸問題の解決において数理的手法はますます重要となってきている。しかし、SDGs の文脈で数理的手法が適用される場合、その解析対象は不確実で再現性がない現象であることが多く、従前より頻繁に行われてきた理学・工学分野への適用とは異なる新しい方法論が求められている。新しい方法論を確立するには、現実問題への取り組みと手法の開発との両方を相互にフィードバックしながら同時に進めていくことが重要である。本研究においては、(a) 国の政治的自由度と人間開発指数の関係の定量的解析、(b) パラグアイの農業生産における天候リスクの軽減、(c) 日本の公共インフラの持続的管理、(d) 最適化の数理・アルゴリズムやマルコフチェイン・モンテカルロ法などのモデリングの数理手法、(e) SDGsにおける方法論としての数理モデルの位置づけや役割とあり方、の5つの部分課題について研究する。(a) は申請者にとって新しい研究テーマとなる。(b)と(c)は、過去の政策研究センターリサーチプロジェクトで2年間研究したもので、ある程度研究が進展しており、さらなる展開を目指して現在科学研究費に申請中である。(d) については申請者が研究代表者として現在遂行している基盤研究(B)と関連するが、ここではさらに一般的な、確率的最適化や凸最適化についての展開を目論む。(e) は俯瞰的・総括的なものである。SDGs に関連した現実的問題とそれを解析する数理的手法の両方に取り組むことがこのプロジェクトの特色である。