令和７年秋の叙勲において、白石隆名誉教授が瑞宝重光章を受章しました。この章は公的業務に長年にわたり従事し、成果を挙げた者に授与されるもので、東南アジア地域研究、東アジア国際関係研究を世界的な研究分野として確立し、さらに日本学術界の国際競争力を向上させた功績が高く評価されたものです。

白石名誉教授の専門分野は、東南アジア地域研究、国際関係論です。1972年東京大学教養学部卒業後、同大学東洋文化研究所助手、同大学教養学部助教授を経て、86年にコーネル大学の博士号を取得しました。コーネル大学アジア研究学科・歴史学科教授、京都大学東南アジア研究センター教授を歴任し、2005年本学教授兼副学長に就任、11年4月より６年間、本学学長を務めました。この間、精力的な国際交流、教育の質的充実を図り、本学の国際的プレゼンス向上を推進しました。日本貿易振興機構アジア経済研究所所長、内閣府総合科学技術会議常勤委員を兼任。18年4月熊本県立大学理事長に就任し、24年3月に同大学特別栄誉教授の称号を授与されました。また、同年より熊本大学参与を務めています。現在も東アジア国際関係研究における世界的研究者として、多くの若手研究者の育成に貢献しています。