2015.09.04
開発政策プログラム共催フィールドトリップ
8月20日、GRIPSの開発政策プログラム学生が主体となり、日中韓3大学間の文化、知識の交流を促進するため「大都市における次世代高度インフラ整備」をテーマとしたフィールドトリップが行われた。開発政策プログラム学生の派遣元3社の協力のもと実現した現地見学、および実務関係者からの直接の講義により、参加者は成熟した大都市における高度な交通インフラ整備事業計画とその現状を学んだ。
a. 東京メトロ小竹向原 • 千川間連絡線設置工事視察
東京地下鉄から派遣されている塚越力也さんが説明を担当。視察した鉄道改善工事は、地下鉄線同士の平面交差を解消するためのもので、この工事が完了すると、スムーズな直通運転、ダイヤが乱れた際の各線への影響低減が可能になる。本工事の特徴は民家に近接して工事を行っていることで、杭打ち作業時は民家との離隔が1メートルしかなく、工事現場と民間の協力がいかに重要かという事がよく分かる。日本の鉄道改善システムの様々な仕組みが理解できる貴重な体験であった。
b. 首都高速道路交流道小松川JCT改良工事視察
首都高速道路から派遣されている吉田祥二さんによる説明のもと、首都高小松川線と中央環状線を結ぶ道路の建設工事を見学。この工事により東京都心部に集中する交通が中央環状線を通じて分散され、渋滞緩和が期待できる。環境や生態系に配慮した精密な工法が用いられるため行程期間は8年に及ぶという。
c. 東京駅丸の内駅舎視察
JR東日本から派遣されている芳山慧子さんが説明を担当。東京の玄関口として100年の歴史を持つ東京駅は時代の変化に対応したサービスを提供し続けている。2012年に修復工事が完了した駅舎を背景に記念撮影を行った後、工事中の丸の内広場を見学し、地下階で整備プロセスの説明を受けた。
この日の締めくくりに行われた懇親会では、開発政策プログラムの先生方、協力を頂いた企業の方々にも出席いただき、さらなる交流を深めることができた。
開発政策プログラムとのジョイントワークショップ
フィールドトリップの翌日には、キャンパス・アジアと開発政策プログラムの学生全員を3グループに分け、「大都市における次世代のまちづくり」をテーマに、北京、ソウル、東京それぞれが現在抱えている問題を挙げていくというグループワークを実施した。午後のセッションではまとめとして、各グループが15分のプレゼンを行い、その後質疑応答の時間に入り、鈴木先生が総合コメントで締めくくった。