1. ホーム
  2. リサーチ・プロジェクト

リサーチ・プロジェクト

2019/4/1 ~ 2021/3/31

中国の台頭と東アジア国際関係の変容

研究代表者

本研究では、中国が大国となる中で、東アジアの国際関係がいかに変容しているのか明らかにする。より具体的には、中国が経済、政治、技術の三つの面で大国として台頭し、これを踏まえて日本が独自の地域構想を掲げる一方、米国の対中政策が変容する中で、フィリピンとミャンマーは米日中の政策にいかに対応しているのか検証する。

 

日本は中国の一帯一路構想を念頭に2016年から自由で開かれたインド太平洋戦略を掲げ、その核としてTPPを推進する一方、東南アジア諸国と海上安保協力や援助関係を深めており、その詳細を検証する。一方、米国は米中国交正常化以降の対中政策を抜本的に変えようとしている。具体的には17年にインド太平洋戦略を提唱、18年ごろより対中貿易政策を刷新している。また中国の技術的台頭に警戒感を高めており、厳しい対中技術政策の展開を始めている。一連の政策の実態を明らかにする。

 

フィリピンについては対米協調路線をいかに修正し、中国との安全保障関係や経済関係をどのように展開してきたのか、一帯一路への対応を含め検証する。また日本とは、海洋安全保障協力を進める一方、援助を受け入れてきたことを示す。

 

ミャンマーについては民政移管後、米国との関係の改善を図る一方、中国から援助を受けていきたことを示す。日本から継続的に支援を受け入れ、中国へのバランサーとして活用していることを示す。