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リサーチ・プロジェクト

2019/4/1 ~ 2021/3/31

非対称競争下の電力市場に関するエビデンスに基づく政策形成

研究代表者

本研究の斬新さは、

(1)自由化直後の圧倒的に有利な既存事業者と、多数の新規参入者との間の非対称な競争を、最新のオークション理論を用いてミクロ・データ分析すること

(2)再エネ、ネガワット取引、フレキシブルな系統アクセス新方式(「ノンファーム型接続」)を考慮したネットワーク化されたエネルギー市場の制度設計とその影響をマクロ分析すること

の2 点に集約される。入札データを使ったミクロ分析とマクロ経済モデルを使ったマクロ分析を同時に行って、将来あるべき電力・エネルギー市場の制度設計を考えることで、トップ=ダウンとボトム=アップの間の整合性がある政策分析が可能になる。過去に関する事実解明的な「後ろ向き」な研究とは異なり、将来の望ましい規制制度やエネルギー市場を明らかにするために、構造モデルによるシミュレーション分析を行う。自由化直後の市場を想定して、既存事業者と新規参入者の間の非対称な競争を描写する。一方、ネットワーク化されたシステム全体を想定して、望ましい規制制度、再エネやネガワット導入、「ノンファーム型接続」の効果をシミュレーションする。事故・災害等の特別な状況も考慮して、リスクにも強い制度設計を行う。