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リサーチ・プロジェクト

2011/5/16 ~ 2013/3/31

垂直的に関連した複数の寡占的電力市場の実証分析

研究代表者

本研究では、日本卸電力取引所のスポット取引データや政府公共調達の小売入札データを用いて、市場構造の変化や震災・原油高のような外生的なショックが電力取引に与える影響を計量経済学的に分析する。電力という財は、安価に貯蔵することが困難である。このため、卸電力の価格は乱高下しやすく、しばしば瞬間的な急騰(price spike)が観察される。気象条件の急激な変化や発電所の突然の事故などの外生的なショックに加えて、大手の既存電力会社による価格支配力などの経済的要因も電力の価格に大きな影響を与える。また、東西日本を結ぶ連系線(周波数変換所)の容量が小さく、送電混雑などにより東西で電力価格に値差がつくこともある。こうした諸要素も考慮しつつ、垂直的に関連した卸市場・小売市場を整合的に分析する。