11月27日、皇太子殿下御臨席のもと、「水と災害に関する国際シンポジウム－歴史の教訓と世界の事例から学ぶ－」が開催されました。このシンポは水と災害に関する意識高揚・行動促進や各国SDG政策の形成支援などを狙いとし、世界各地から閣僚、行政、大学、研究機関、NGO等水と防災の関係者約270名の参加を得て開かれました。

第一部では、主催者の水と災害に関するハイレベルパネル（HELP）ハン・スンス議長・韓国元首相、国土交通省森昌文事務次官、政策研究大学院大学田中明彦学長の挨拶に続き、ノーベル平和賞受賞者のジョゼ・ラモス‐ホルタ東ティモール元大統領が「水と平和」と題して基調講演を行いました。次に日本で度重なる豪雨災害の発生機構やインドネシア・スラウェシ島地震津波災害の特別報告がなされ、その後政策研究大学院大学へのHELP事務局設置のための署名式が行われました。

第二部では、5大陸の閣僚、研究機関、国連、国際NGOの長など8人によるパネル討論が行われ、歴史上の災害経験を現代にどう活かすか、気候変動や急速な都市化で急増する水災害への対処事例と国際展開策など、多彩な論点の提示と解決策への提案がなされました。

皇太子殿下が冒頭から閉会まで御聴講になる中、熱のこもったプレゼンテーションや発言が展開され、満員の会場から度々大きな拍手が送られるなどシンポジウムは盛会裏に終了しました。