ニュース・イベント

ニュース・イベント

ニュースアーカイブ

2016.6.29

国連大学対談シリーズ:GRIPS白石隆×国連大学 セバスチャン・フォン・アインジーデル氏「Introducing GRIPS(GRIPSの紹介)」

_DS32254

 

6月28日(火)、国連大学が継続的に開催している「国連大学対談シリーズ」にて、本学白石学長と国連大学政策研究センター所長セバスチャン・フォン・アインジーデル氏との対談が行われた。

 

「Introducing GRIPS(GRIPSの紹介)」と題して行われた今回の対談では、本学が3大ビジョンとして取り組んでいる、①政策プロフェッショナルの養成を目指す公共政策大学院としての役割、②国内外のミッドキャリア行政官・シニアエグゼクティブ教育とネットワーク強化を目指す研修事業、③世界的な政策研究・教育拠点としてのシンクタンク的役割について、焦点が当てられた。

 

参加者は国連大学を含む大学の学生や教育機関関係者が集まった。対談の始めにGRIPSが他のポリシースクールと大きく異なる点について尋ねられると、ほとんどの学生たちが既に実務経験のあるミッドキャリアの行政官や政策担当者であることに触れ、さらにその教育環境において、専門分野を超えた学際的な交流を促進していることを強調した。例えば本学には政策実務経験のある教員が約3割、世界的に論文発表を行う経済学者、実業界と連携した研究を行う科学技術分野の研究者、国内外を取り扱う政治学者など、多彩な教員を備えている。こうした研究者たちは一般的に異なる思考プロセスや言語を使用する。しかし白石学長は、世界的な教員が相互に異分野を学び取り入れることで互いを昇華させるよう、共同研究プロジェクト等を通じて意識的な学際的交流を強化してきた。教員・学生の中で、真に政策現場で競争力のある人材を養成するためだ。

 

_DS32277

 

対談したアインジーデル氏は、日本がアメリカに比べ、政府、シンクタンク、NGO、研究者、民間セクター等の相互交流が活発でないことに触れ、GRIPSはそうした日本において特異な存在だとした。こうした様々なグループ間の交流について、白石学長は自身の任期におけるアチーブメントの一つだと述べる。白石学長自身は、東京大学、京都大学、アメリカのコーネル大学にて研究・教鞭を執り、2005年に本学副学長に、2011年に学長に就任した。また内閣府総合科学技術会議議員も務めている。研究者、教育者、政府有識者、大学学長と異なる世界で役割を果たしてきたが、こうした経歴の中で広域なネットワークと強い信念を醸成しながら大学の舵取りをしてきたことが伺えた。

 

近年の大学運営の財政状況についての対談では、白石学長は財政改革の一つの柱としてGRIPSが事業規模を拡大している短期幹部研修を紹介。主に東南アジアの若手・中堅行政官・高官を含む政策担当者を対象とした研修で、その需要は年々増加し、昨年までに総勢3,700名以上の修了生を輩出していると述べた。直近では、ベトナム共産党の副大臣級研修、各省の次長級研修を実施。またタイの自治体幹部研修などを継続的に実施しており、タイの70名の副知事が研修修了生で、うち20名が現役知事となっている。

 

白石学長は今年度をもって学長としての任期を終える。白石学長はGRIPSの将来展望として、シンクタンクとしての機能を拡大していく展望であるとし、その基盤形成として現在まで多様な研究プロジェクトを教員レベルで実施していると述べた。また、内閣府や政府機関との連携を密にし、政策の初期段階における研究や提言といった重要な役割を果たしていると強調した。

 

対談の後半には参加者との質疑応答が行われた。大学が求める人材を獲得するための秘策について尋ねられると、大学へのレピュテーションを上げることが一つの任務であるとし、そうした活動が有能な教員の獲得に繋がることを説明した。また、日本人学生のリクルートに関しても政府機関等から優秀な学生の獲得を達成しているが、今後は日本人学生と留学生の交流をどのように促進するかが、大きな課題の一つだとした。

 

_DS32299

 

また、参加者の一人から日本の将来を担う高校生の進路選択に関してアドバイスを求められると、白石学長は先日松山市の母校で200人の高校生に伝えたメッセージを紹介。白石学長自身がそうであったように、自分の将来を決定するのは親ではなく自分なのだと訴えた。GRIPSの修了生が修了後に国際機関や世界を舞台に活躍しているように、一定のキャリアを積んだ上で、更なるキャリアチェンジ、キャリアアップのターニングポイントとして、GRIPSを選択肢に考えてもらえればと述べた。

 

対談終了後、参加者とスピーカーが自由に交流できる場が設けられ、飲み物を片手に各々意見交換や人脈作りを楽しんでいた。

 

ニュースアーカイブ

2016.6.29

国連大学対談シリーズ:GRIPS白石隆×国連大学 セバスチャン・フォン・アインジーデル氏「Introducing GRIPS(GRIPSの紹介)」

_DS32254

 

6月28日(火)、国連大学が継続的に開催している「国連大学対談シリーズ」にて、本学白石学長と国連大学政策研究センター所長セバスチャン・フォン・アインジーデル氏との対談が行われた。

 

「Introducing GRIPS(GRIPSの紹介)」と題して行われた今回の対談では、本学が3大ビジョンとして取り組んでいる、①政策プロフェッショナルの養成を目指す公共政策大学院としての役割、②国内外のミッドキャリア行政官・シニアエグゼクティブ教育とネットワーク強化を目指す研修事業、③世界的な政策研究・教育拠点としてのシンクタンク的役割について、焦点が当てられた。

 

参加者は国連大学を含む大学の学生や教育機関関係者が集まった。対談の始めにGRIPSが他のポリシースクールと大きく異なる点について尋ねられると、ほとんどの学生たちが既に実務経験のあるミッドキャリアの行政官や政策担当者であることに触れ、さらにその教育環境において、専門分野を超えた学際的な交流を促進していることを強調した。例えば本学には政策実務経験のある教員が約3割、世界的に論文発表を行う経済学者、実業界と連携した研究を行う科学技術分野の研究者、国内外を取り扱う政治学者など、多彩な教員を備えている。こうした研究者たちは一般的に異なる思考プロセスや言語を使用する。しかし白石学長は、世界的な教員が相互に異分野を学び取り入れることで互いを昇華させるよう、共同研究プロジェクト等を通じて意識的な学際的交流を強化してきた。教員・学生の中で、真に政策現場で競争力のある人材を養成するためだ。

 

_DS32277

 

対談したアインジーデル氏は、日本がアメリカに比べ、政府、シンクタンク、NGO、研究者、民間セクター等の相互交流が活発でないことに触れ、GRIPSはそうした日本において特異な存在だとした。こうした様々なグループ間の交流について、白石学長は自身の任期におけるアチーブメントの一つだと述べる。白石学長自身は、東京大学、京都大学、アメリカのコーネル大学にて研究・教鞭を執り、2005年に本学副学長に、2011年に学長に就任した。また内閣府総合科学技術会議議員も務めている。研究者、教育者、政府有識者、大学学長と異なる世界で役割を果たしてきたが、こうした経歴の中で広域なネットワークと強い信念を醸成しながら大学の舵取りをしてきたことが伺えた。

 

近年の大学運営の財政状況についての対談では、白石学長は財政改革の一つの柱としてGRIPSが事業規模を拡大している短期幹部研修を紹介。主に東南アジアの若手・中堅行政官・高官を含む政策担当者を対象とした研修で、その需要は年々増加し、昨年までに総勢3,700名以上の修了生を輩出していると述べた。直近では、ベトナム共産党の副大臣級研修、各省の次長級研修を実施。またタイの自治体幹部研修などを継続的に実施しており、タイの70名の副知事が研修修了生で、うち20名が現役知事となっている。

 

白石学長は今年度をもって学長としての任期を終える。白石学長はGRIPSの将来展望として、シンクタンクとしての機能を拡大していく展望であるとし、その基盤形成として現在まで多様な研究プロジェクトを教員レベルで実施していると述べた。また、内閣府や政府機関との連携を密にし、政策の初期段階における研究や提言といった重要な役割を果たしていると強調した。

 

対談の後半には参加者との質疑応答が行われた。大学が求める人材を獲得するための秘策について尋ねられると、大学へのレピュテーションを上げることが一つの任務であるとし、そうした活動が有能な教員の獲得に繋がることを説明した。また、日本人学生のリクルートに関しても政府機関等から優秀な学生の獲得を達成しているが、今後は日本人学生と留学生の交流をどのように促進するかが、大きな課題の一つだとした。

 

_DS32299

 

また、参加者の一人から日本の将来を担う高校生の進路選択に関してアドバイスを求められると、白石学長は先日松山市の母校で200人の高校生に伝えたメッセージを紹介。白石学長自身がそうであったように、自分の将来を決定するのは親ではなく自分なのだと訴えた。GRIPSの修了生が修了後に国際機関や世界を舞台に活躍しているように、一定のキャリアを積んだ上で、更なるキャリアチェンジ、キャリアアップのターニングポイントとして、GRIPSを選択肢に考えてもらえればと述べた。

 

対談終了後、参加者とスピーカーが自由に交流できる場が設けられ、飲み物を片手に各々意見交換や人脈作りを楽しんでいた。

 

〒106-8677 東京都港区六本木7-22-1

TEL : 03-6439-6000     FAX : 03-6439-6010

PAGE TOP

Print Out

~