2015年11月16日(月）第117回GRIPSフォーラムを開催しました。今回のGRIPSフォーラムでは、アレクサンダー・ダウナー氏（オーストラリア在英国高等弁務官)に「インド太平洋地域におけるオーストラリア」についてお話頂きました。

報告要旨はこちら

講演会の様子はこちらから見ることができます。(英語のみ)

• 概要:

中国の台頭は現代において唯一最大の地政学的問題である。私たちはみな、中国がより豊かになり、それに伴って影響力を増す一方で、近隣諸国と、そしてより広範な国際社会全体と、友好的な関係を築けるよう保証するという課題を突き付けられている。オーストラリアは、この地域的、国際的な課題に成果をもたらすべく貢献している。経済パートナーとして中国と建設的な関係を築きつつ、日本をはじめとするこの地域の諸外国とも等しく経済ネットワークを構築する取り組みを進めている。

また、オーストラリアはインド太平洋地域の安全を構築するためにも貢献している。オーストラリアの安全保障政策の中心はアメリカ合衆国との同盟である。インド太平洋地域の安全保障の中心にアメリカ合衆国を据えることは、この地域の安定を保つ上で当然のことである。オーストラリアは、この地域における諸大国との安全保障関係の発展も目指している。さらに、遠く離れた国々、特にイギリスとの間にも、歴史的に、安全保障関係を築いている。

講演者: アレクサンダー・ダウナー氏

学歴：

名誉博士（民法学）

バル＝イラン大学哲学博士

職歴等：

1984年：メイヨー選挙区より連邦議員に選出

1994～1995年：野党グループリーダー、自由党党首

1996～2007年：オーストラリア外務大臣

2008年～2014年：キプロス問題に関する国連副事務総長特別顧問

2013年：オーストラリア勲章コンパニオン受章

2014年：オーストラリア在英国高等弁務官