2019/4/1 ～ 2021/3/31
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若年失業や定年退職のように、雇用・労働問題はライフステージと密接に関連する。しかしながら、雇用・失業分析の一般的な枠組みである労働サーチ・マッチング・モデルでは通常、年齢という概念が捨象され、ライフサイクル的観点に基づく分析は軽視されてきた。
この研究の主な目的は、人々のライフサイクルにおける雇用・失業問題と、そこに密接に関連する人的資本の形成に係る問題を分析することである。研究の三つの柱は、①年齢を明示的に取り扱う労働サーチ・マッチング・モデルを用いた、非正規雇用や女性の労働参加の研究、②長期契約を仮定した労働サーチ・マッチング・モデルの理論的研究、③発展途上国での親の所得と子供の教育水準の関係に関する研究である。分析に際しては国内外のミクロデータを用い実態を把握後、マクロ経済学的モデルを構築し定性的及び定量的分析を行う。
上記各研究を通じ、経済学的観点から望ましい労働政策や教育政策につき含意を得る。