GRIPS 政策研究センター Policy Research Center

客員研究員

2012/4/1 ~ 2014/3/31

新たな文化政策研究のフロンティア:文化資源と都市政策・文化産業の連携

研究代表者

21世紀に入り、文化や芸術は、社会の特殊な一部分ではなく、新たな価値を生み出す経済社会の重要な資源の一つとしてとらえられるようになりました。文化政策研究においては、より豊かで魅力ある社会の創造と発展のために、さらなる文化の創造、適切な伝統文化の保護などを課題として追求する必要が生まれてきています。
 
本プログラムでは、より定量的・客観的で、国際水準に見合った研究を行うために、平成18年度からリサーチ・プロジェクトを実施し、複数の外部資金も活用しつつ、実証的研究の成果を蓄積することに注力してきました。これまでの研究成果は、国際会議やシンポジウムで発表するほか、英語の出版物に収録されるなど、文化政策のコア領域である文化財及び芸術文化については、一定の成果を得ることができたといえます。
 
そこでこのプロジェクトでは、さらに発展した形として、文化とまちづくり、あるいは文化産業のあり方といった、近年国際的にも注目を浴びている領域に着目しました。この領域は、創造都市研究のなかでも新しく、研究方法も十分確立しておらず、日本からの発信も少ないのが実情です。この分野に先鞭をつけ、既存の文化政策研究を軸としながら、都市政策及び産業政策との連携を目指した手法の開発とともに、日本の文化政策研究の成果の海外発信を行っていきます。
 

創造都市研究として昨年度までの蓄積された成果を基盤とし、海外との共同研究(クリエイティヴ・シティ・コンソーシアム)も進めていきます。加えて、文化観光研究はこれまでの研究と密接に関わってはいましたが、観光以外の産業政策との連携については、一般論に留まっていたため、今後はさまざまな視点を取り入れながら、理論やモデルの構築、ひいてはより総合的かつ効果的な政策立案にまでつなげる予定です。また、このプロジェクトにおける研究成果は 「文化政策プログラム」における教育活動に生かされます。