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博物館政策の喫緊の課題である博物館収蔵品の利活用に焦点を当て、従来型の博物館ではないオルタナティヴとしてのモバイルミュージアムの政策的可能性を探ったものである。具体的には、モバイルミュージアムというコンセプトを明確化した上で、現地調査、定量分析調査の結果も踏まえ、一つのビジネスモデルを提示している。手法や方法論もオーソドックスで、得られた知見も有用であり、調査設計に若干の問題が残るものの、今後この分野での研究に貢献するものと考えられる。
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現在の博物館の陥っている手詰まり状況を根本的に打開することを問題意識に、先進的な事例である東大総合研究博物館の実践を分析することにより、新たな「モバイルミュージアム」方式を提案するものである。「モバイルミュージアム」の意義・役割を実験的に明らかにしつつ、導入にあたっての必要な要件など考察して具体的な企画案までの提示を行っていることも評価される。 |
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やや章間のアンバランスな点があるものの、全体として、よく整理・体系化されている。今少し、全体の流れをスムーズに記述して欲しかったきらいはあるものの、モバイルミュージアムに関し、分析・整理・提言した最初の論文として評価できる。 |
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集中固定型と分散可動型について、安全性、経済性、リスク、コスト等における相互関連性のより明確な整理が求められる。また、二者のトレードオフの関係についても、現状分析、問題点の整理を含めて、さらに詳細な記述が望まれる。入館者減少の実態、類似施設が増えていることの内容、どこに需要があるのか、等のモバイルミュージアムの出現の必要性にも言及してほしい。モバイルミュージアムについての整理としては、現状は三つのケース事例のみだが、形態、運営、展示、ミッション、目的、観客層、効果等までどのように分類、整理、評価が出来るかを明確にしてほしい。異化効果の発現については詳細がほしかった。 |
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オリジナルな部分は乏しいが、全体として、文化政策の提言として満足のいくものとなっている。また、体裁・論述ともに評価に値する。ただし、結論として手法の一般化を目指しているが、そのためにはミュージアムの制度を取り巻く法制度改革が必要であること、或いはモバイルミュージアムの経済学について言及する必要があろう。
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上記のコメントに対して、論文の修正を行い、主査の最終確認及び各審査委員との了解を得た上で博士論文最終版として提出させることにした。審査委員全員がこのような手続きを経ることを合意し、本論文が本学博士論文として妥当であると結論づけた。
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