|
平成23年度外務省委託 高度開発人材育成事業
国立大学法人政策研究大学院大学は、国際開発の分野で活躍する人材を数多く輩出してきました。このたび外務省の委託により、この分野にいっそう指導的な立場で携わる人材を育成するための研修プログラムを開始しました。対象は、開発経済学や国際政治学、国際関係論等、国際開発協力に関連のある分野で博士号取得を目指す、本学および他大学の博士課程の大学院生です。なぜ博士課程かというと、国際開発協力の世界では博士号を持っていないと高度な能力を発揮する機会がなかなか得られない状況になりつつあるからです。しかし、本プログラムは博士号の取得を促進するものではありません。本プログラムは、国際開発協力の現場に不可欠な知識や見識でありながら、博士課程が通常は教えない、また、博士論文研究によっても得られない知見を提供します。それにより、外務省やJICA、国際機関、あるいはNGO等において即戦力として活躍し、さらには指導的な立場へ速やかに進む人材を育成することが本プログラムの目的の一つです。もちろん、受講者が研究者として身を立てるのでも構いません。その場合も、本プログラムで実践的な知見を身につけることにより、研究の視野が広がり、よりバランスの取れたものの見方ができるようになると期待されます。それも目的の一つです。いずれにしても、指導的立場から世界的な課題の解決に貢献する人材を育成したいというのが、本プログラムの趣旨です。 本プログラムは以下の方を対象としています 開発経済学や国際政治学、国際関係論等の国際開発協力に関連のある分野で博士号取得を目指している本学及び他大学の博士課程の大学院生。かつ、英語の講義を理解できる方。 *授業の大半は英語で行われる予定です。 受講料:無料 プログラムの構成 プログラムは、以下の6つのコースからなります。
■各コースの内容■ ●実務家による現場志向トレーニング
本コースでは、将来的に指導的な立場で国際協力に携わろうとする受講生が、国際会議等において発言したり、政策の立案や交渉に臨んだりする際に、その意見や提案のベースとして、日本企業の発展の歴史、企業文化、ビジネス慣行などについての適切な知識を持っていることが必要であるとの認識に立ち、受講生が企業人から直接学ぶ機会を設けます。日本の代表的な企業の経営に携わった実務者を講師として招き、日本の産業発展の真相を自らの経験を踏まえて語っていただきます。 ODAコース(3回) アジア諸国の経済発展や産業発展のパターンには、驚くほどの共通性があります。その背景には、日本のODAを通じた支援があります。技術協力を通じた人材育成、地域開発計画、インフラ整備、技術供与が、ODAよりはるかに金額の大きい直接投資を導いたという経緯は、アジアの多くの地域で共通しています。そうした日本的な開発モデルを、国際開発協力に携わる人々が深く理解することを目指しています。各受講者は開発経済学や国際政治学や国際関係論等といった専門分野の観点から、開発モデルを少なくともある程度までは理論的に理解していることを前提としています。そこで本コースでは、ODAの現場に従事し、まさに日本ODAモデルの構築をリードしてきた実務家を講師として招き、主に実践的な見地からこの開発モデルの構造、インパクト、アフリカ等の他地域への適用可能性を検討します。 LAWコース(3回) 冷戦時代には、アメリカとソ連の両極を観察すれば国際情勢をおおよそ理解することが可能でした。しかし現在、東西だけでなく、南北間の関係、民族や宗教の問題など、国際情勢をめぐる軸は極めて多様化し、これらを十分に理解するのは容易なことではありません。国際法とは、いわば国際社会のルールであり、これを理解すれば、複雑な国際情勢を整理し、その本質を把握するのに多いに役立ちます。さらに、開発援助の実務の現場では、政策の企画立案においても、緊急事態等への対応においても、国際人権法、武力紛争法、条約法、国際機構法等の国際公法の実践的な理解を有していることが必須であると言えます。そこで、高度開発人材育成の一環として、本コースは実践的に国際公法を理解するための講義を提供します。外交の第一線における実務経験を豊富に持つ担当講師が、国際法を、基礎から解説し、受講者の実践的な理解を深めます。 [H23年度講義概要] 第1回講師:長嶺 義宣氏(赤十字国際委員会(ICRC)駐日事務所所長) 言語:英語 日時: 1月21日(土)13:00-14:00/14:15-15:15 タイトル: 未定 概要:「国際人道支援とは何か、また人道支援活動の枠組みを提供する国際人道法とはどのようなものかについて説明する。さらにそうした枠組みの下で、赤十字国際委員会(ICRC)をはじめ各機関はどのように活動しているか具体的に考察する。」
第2回講師:谷口 誠氏(JICA総務部安全管理室長) 言語:日本語 (英語の同時通訳あり) 日時: 2月18日(土)10:00-11:00/11:00- タイトル: 「国際援助機関の安全管理(JICAを中心に)など」 概要:「緊急時における安全対策を中心に、国際援助機関がどのように安全管理を行なっているのかについて考察する。とくにJICAの具体的な事例を取り上げ、受講者の理解を深める。」
第3回講師:河原 節子氏(世界平和研究所 主席研究員、元外務省国際協力局緊急人道支援課長) 言語:英語 日時: 2月18日(土)13:30-14:30/14:45-15:45 タイトル: 「我が国の国際緊急援助体制と国際的連携」 概要:「世界の大規模な災害に際し、国際社会はどのように対応しているのか、またとくに日本はどのような活動を行なっているのかについて取り上げる。さらにそうした活動の国際的な枠組みについて説明し、それが現在直面している問題について考察する。」
NEGコース(1回) 開発協力の現場では、大なり小なり緊急事態が絶えず生じます。条約交渉や復興支援の方針をめぐる交渉等は、ハプニングの連続といっても過言ではありません。国際開発協力に携わる人材は、事態が目まぐるしく変化を続けるなかで、行動しながら冷静沈着に思考する能力が求められています。また、この分野の現場では、多様な利害が錯綜し、特殊な発想の持ち主も関与するので、多角的なものの見方を身につけておくことが重要です。こうした能力や視点を養うために、本コースでは、疑似的な緊急事態を想定し、受講者やコースの協力者が内外の政治家やマスコミ、外交官、援助機関、異なる省庁の官僚といった役割を演じるロールプレイイング・ワークショップを開催します。この種のトレーニングの第一人者を講師に招きます。
MEDコース(5日) メディア社会といわれる今日、開発人材もメディアを意識して情報を発することが求められています。カメラやマイクの向こう側にいる視聴者に対し、効果的に分かりやすく、自分の意図するところを訴えかけるにはどうすれば良いかを体得するには、トレーニングが必要です。国際会議やシンポジウム等における講演や提案、質疑応答なども同じことが言えます。本コースでは、将来的に国際協力の指導的役割に立つ受講生に対し、日本のメディアの専門家の協力を得て、質の高いメディア・トレーニングを行います。
[H23年度コース概要] 3月4日(日)10:00-17:30 (於:GRIPS) 講義:「英語社会で通じるプレゼンテーション」 講師:今井 義典氏(元NHK副会長、現立命館大学客員教授) 3月5日(月)、6日(火)、7日(水)10:00-17:30 (於:(財)NHK放送研修センター) 演習:メディアトレーニング1
3月8日(木)10:00-17:30 (於:GRIPS) 演習:メディアトレーニング2 講師:道傳 愛子氏(NHK解説委員) *MEDコースの講義・演習は英語で行われます。 ●海外有識者によるレクチャーシリーズ LECコース *H23年度は開講しません 国際開発協力の分野において豊富な経験や学識と強い影響力を持つ海外の有識者を1名ないし2名招いて専門知識を吸収することが、本コースの目的です。ひいては将来の人脈形成に役立つことも期待されます。講義は、講師の自由な発想に基づいて形式を決めるため、受講者によるプレゼンテーションや討論の機会等も設ける可能性があります。 ■スケジュール■ 研修期間:1月21日(土)〜3月末
日程については現在講師と調整中のため、決まり次第、順次ホームページに掲載します。 ■修了証書■ 修了書の発行 各期のコースBUS3回、ODA3回、LAW3回、NEG1回、MED5回の計15回のうち、12回以上に出席した受講生に対して、修了証を発行します。ただし、1回の授業に出席したとカウントするのは、その授業の時間の8割以上を受講した場合に限ります。
遅刻や早退は可能な限りご遠慮ください。 ■受講者数及び登録方法■ 以下の申込書をダウンロードし、koudo-jinzai 各コースとも、有意義な議論ができる環境を確保するため、定員に達した場合はお断りする場合もあります。
■実施場所■ 政策研究大学院大学(GRIPS) 〒106-8677 東京都港区六本木7-22-1 最寄駅:都営大江戸線六本木駅、東京メトロ日比谷線六本木駅、東京メトロ千代田線乃木坂駅
■コーディネーター■ 園部哲史 政策研究大学院大学 教授 専門:開発経済学 (産業発展、貧困削減) 大塚啓二郎 政策研究大学院大学 教授 専門:開発経済学 (農業発展、産業発展、教育、貧困削減) Jonna Estudillo 政策研究大学院大学 教授 専門:開発経済学 (ジェンダー、農業発展、貧困削減) 鈴木綾 政策研究大学院大学 助教授 専門:開発経済学 (農業発展、バリューチェーン、貧困削減) 真野裕吉 政策研究大学院大学 助教授 専門:開発経済学 (産業発展、バリューチェーン、貧困削減) Paul Kandasamy 政策研究大学院大学 講師 専門:応用開発研究一般
●問い合わせ先 政策研究大学院大学 教育支援課 電話番号:03-6439-6290
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||